ブラジル - ブルボンアマレロ ボンジャルディン農園
ナッツ感あるフレーバー。アフターでビターチョコレートのような甘味と、
心地よい余韻が続く口当たりの良いしっかりした苦味が特徴的です。
生産農園のボンジャルディン農園。
ここの農園は“いかにいいナチュラルをつくるか”に注力しており
収穫時期、収穫、精製、乾燥、土壌、、どこをとってもこだわりがあり、
環境保護にも注力しながら、品質の良いコーヒーを作っていることが伝わってきます。
印象は、“贅沢な深煎り”です。
ミナスジェライス州サントアントニオ地域サントアントニオ生産者組合(社名「サンコーヒー社」)に所属しているボンジャルディン農園で栽培されたブルボンアマレロ種のコーヒーです。
=== サンコーヒー社のこだわり ===
●収穫タイミングにこだわる
彼らは“いかにいいナチュラルをつくるか”に注力しており、
そのために収穫タイミングを調節しています。
収穫期に同じ区画で3回ほど収穫機を入れるのですが、
カラカラの過熟果実ではなく、
その手前の水分が多い完熟果実の多いタイミングを見計らって収穫機を入れます。
収穫機の果実を叩き落とす棒の振動の強弱を調整することで、
完熟果実を選択的に収穫できるようになっています。
収穫のタイミングと収穫機の調整にこだわっているおかげで、
未成熟果実の混入が非常に少ないチェリーを得ることが出来ます。
ですので、フローター選別をおこないません。
収穫したチェリーをそのまま乾燥パティオに広げます。
彼らはこの方法を「ニュー・ジレトダホーサ」と呼んでいます。
(「NEW direct to patio」という意味)
これは、
収穫したチェリーの熟度が高く均一性が高いためできるものです。
●天然のイリゲーション
「天然のイリゲーション(灌漑)」とも言える畑づくりをおこなっており、
根を深く張れるような土づくり・雨が多少降らなくても土壌に残る水分で木がきちんと育つ土づくりをおこなっております。
●乾燥方法:lado a lado process
ラド・ラド プロセス。side by side。
乾燥中、果実と果実が上下に重ならないように果実を広げます。大切な「甘味」を作るための乾燥方法で、ドライ進行度が安定し商品を作る最適な原料となります。重ならないように果実を広げることで、不必要な発酵も防ぎます。7日間ほどで天日乾燥を終え、その後機械乾燥を行っています。
=== 工程 ===
(農園)完熟果実収穫→天日乾燥→機械乾燥→脱殻
(工場)風力選別(異物選別)→スクリーン選別→比重選別→電子選別
●ボンジャルディン農園
ブラジルの主要コーヒー研究機関、例えばカンピーナス農事研究所(IAC)などからの良質アラビカ種から引き継いだ優秀な遺伝子を大切に育てています。
農園では、ブルボン(アマレロ)、ムンドノーボ、カトゥカイ、カトゥアイ、オバタン、トパジオ、カティグアなどを育てています。
●農園主のJosue氏
重厚で落ち着いた立ち振る舞いと気さくな笑顔を持ち合わせるJosue氏。
コーヒー農園で生まれ育った彼は25歳で農学士となり、そして1972年26歳の時にボンジャルディン農園でコーヒー栽培をスタートさせます。同時期にはブラジルの有名なコーヒー研究所であるカンピーナス農業試験場で働き、栽培品種のプロとなります。生産者組合加盟農園に留まらず、バイアやエスピリットサント、パラナと言った遠方の農園も含んで、様々な栽培品種を約30トン/年販売しています。生産者組合メンバーからは「Doctor=ドクター=先生」と呼ばれリスペクトされている存在です。
また彼は2000年サンコーヒー生産者組合設立時の立ち上げの一人であり、より良い労働環境およびコーヒー品質の向上にも力を注いでいます。
現在もJosue氏(1945年生まれ)が農園を経営していますが、息子であるLucas氏(1980年生まれ)にも徐々に引き継がれていっております。Lucas氏も朴訥としながらも、父親の背中を見ながら、農学士として謙虚に農園と向き合っています。農園で働く約30人の従業員のケア、環境保護にも注力しながら、品質の良いコーヒーを作ってくれています。